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霜月席田辺寄席
第477回
11月15日(土)昼席 午後1時40分開演
《いちもん会》


一、桃太郎     桂 とま都(都丸門下)
 桃太郎といえば、岡山駅にそびえる一行像なら誰でも一度は見たことあるのでは。そんな桃太郎にも二パターンの桃太郎がいたという。期待通りの優等生型と、村人たちにせっつかれて仕方なく鬼退治をする怠け者タイプの寝太郎型。実はこれ、双子の桃太郎がいたんじゃないか?って説もちらほら。まさにミステリー。

二、いらち俥    桂 わかば(ざこば門下)
 「いらち俥」に欠かせない陰の主役といえば、人力車。かつて初代桂春団治が愛したといわれる真っ赤な人力車は、晴れの日も雨の日も、天満天神繁昌亭前で今の時代を見守っている。

三、三枚起請   桂 文太(五代目文枝門下)
 「起請に嘘を書くと、熊野の烏が三羽死ぬ」。この噺での有名なフレーズ。「起請文」の用紙には紀州熊野神社の牛王宝印神符、七十数羽の烏が図案化されていた。その裏に誓詞を書くわけで、誓いに背いたら…ってことですわ。

中入り

四、強情       桂 米八(米朝門下)
 落語界の住人は素直な人ばかりじゃない。中には…強情で頑固一徹な人も。そういえば「井戸の茶碗」の千代田朴斎と高木作左衛門も、お互い意地っ張りやな〜って思い出す。

五、代書        桂 千朝(米朝門下)
 行政書士の奮闘を描いた漫画「カバチタレ!」。相手側に「この代書屋が!」と吐き捨てられており、現代の代書屋さん像を覗ける秀作。



霜月席田辺寄席
第478回
11月15日(土)夜席 午後6時10分開演
《いちもん会》


一、ちりとてちん   桂 まめだ(文福門下)
 「ちりとてちん」は長崎名産として有名な一品ではあるが、東京では台湾名産として演じられることも多い。ちなみに実際に腐った豆腐を食したた瀧川鯉昇師匠は、半月ほど高熱で寝込んだというエピソードが。お試ししたい方はそれなりの覚悟も必要かと…

二、竹の水仙   
桂 阿か枝(五代目文枝門下)
 「竹の水仙」を作り上げた左甚五郎。他にも日光東照宮の眠り猫うや上野東照宮の竜などが作品として有名だが、竜の彫物が毎晩池に下りて水を飲んだなどの逸話も残っているほど。

三、鷺とり   桂 文太(五代目文枝門下)
 舞台となっているのが、萩の円頓寺。このお寺の近所に、今でも落語会が開かれている太融寺が存在する。

中入り

四、ああ定年      桂 三風(三枝門下)
 数十年、身を粉にして働いてきたサラリーマンに訪れる一つの節目が定年。その先の人生を見つめ直す意味でも、大きな出来事だろう。

五、口入屋     桂 あやめ(あやめ一門)
 落語をよく見に行く人なら誰もが一度は目にしたことのある「口入屋」。なら、あやめさんの「口入屋」を見たことはありますか?今年の独演会でネタおろしをして以来、ほとばしる衝撃を与えた新作派ならではの「口入屋」。マジでしびれます。



霜月席田辺寄席
第479回
11月16日(日)昼席 午後1時10分開演
《いちもん会》


一、道具屋      林家 染太(染丸門下)
 道具屋の店出しは、阪町。今の千日前一丁目付近で、かつて角座があったりウインズがあるところ。伏見から移住した人々が命名したそう。

二、豊竹屋      林家 竹丸(染丸門下)
 周りが困るほどに何でもかんでも節をつけて浄瑠璃にしてしまう豊竹屋節右衛門が主人公。
壁に直面するとすぐに投げ出してしまうような現代人は、諭されても投げ出さず夢中でい続ける豊竹屋を見本とすべきではなかろうか。

三、三十石    桂 文太(五代目文枝門下)
 おなじみ東の旅シリーズの最終話。寺田屋の浜、今の中書島から大阪へと帰る船旅。中書島は城下町時代の脇坂中務大輔安治の邸宅にちなんで、唐名の“中書”が地名として定着した。

中入り

四、癪の合薬     林家 染弥(染丸門下)
 癪とは、胸や腹のあたりに起こる激痛の別称。身体的に関わる意味合いもあれば、気持ちがむしゃくしゃするような精神的な意味も込められている。別名を「茶瓶ねずり」「やかんなめ」とも呼ばれることもある噺。なぜに「やかんなめ」なのか、癪とどう関係があるのか。癪が持病の方々、必見です。

五、紙屑屋      林家 染雀(染丸門下)
 この噺は踊りや浄瑠璃、ハメモノなどがふんだんに盛り込まれた上方らしい噺である。特に座布団の周りをぐるりと回ったり、挙句の果てには…何が飛び出すかは見てのお楽しみ。


 紹介文執筆…吉田 達




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