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第495回 田辺寄席 5月16日(土) 昼席 午後1時40分開演
  《いちもん会》


一、 黄金の大黒 桂 雀五郎(雀三郎門下)
 今回の演題紹介文が「黄金の大黒」ということで思い出したことがある。二年前、期間限定で繁昌亭の入口前に「黄金の大黒」が展示されていた。なんと制作費六千万円!警備員常駐という厳戒態勢だったなぁ。

二、お玉牛      桂 まん我(文我門下)
 別名を「堀越村」。大和との国境に近い紀州堀越村を舞台にした噺から、この別名がつけられている。堀越村には紀州堀越癪観音が存在し、癪に悩まされていた喜平次が救いを求めたとされている。

三、四九五号笑呆亭…『ないもん買い』から
   桂 文太(五代目文枝門下)
 最近、「ないもん買い」にもいろんなバージョンが登場している。現代を舞台にした天神橋筋商店街バージョンに新世界バージョン…古典と新作、二面性を持つ貴重な噺だ。

中入り

四、お神酒徳利    月亭 八天(八方門下)
 伝統的な錫(すず)製品の代表的なものが神社仏閣で使用しているお神酒徳利。埼玉県北部の秩父地方や児玉地方では、お神酒徳利のことをお神酒錫とも呼んでいる。

五、鹿政談       桂 小米(米朝門下)
 別名を「春日の鹿」、そして「鹿ころし」。二つ目の別名を聴けば、重く感じる噺の雰囲気。題名の持つ力はとてつもない。



第496回 田辺寄席 5月16日(土) 夜席 午後6時10分開演
  《いちもん会》


一、 ちりとてちん 笑福亭 鉄瓶(鶴瓶門下)
 東京では主に「酢豆腐」だが、五代目柳家小さん師匠が「ちりとてちん」で演じていた。この焼き直しで「あくぬき」という別の噺もあれば、新作風に仕立てた先代三遊亭金馬師匠の「石けん」などもある。

二、米揚げ笊    笑福亭 右喬(松喬門下)
 初代桂文枝門下の四天王の一人とされていた、初代桂文団治の作品。日頃から目をくぼませている風貌から「塩鯛」と呼ばれていた。

三、四九六号笑呆亭…『胴斬り』から 桂 文太(五代目文枝門下)
 原話は「軽口あられ酒」所載の「喧嘩胴斬」。これにサゲがなかったことで、今のサゲに至るまで様々な改良がなされた。

中入り

四、寝床     笑福亭 鶴二(六代目松鶴門下)
 元は「寝床浄瑠璃」といって大阪の噺。他にも「寝床義太夫」「素人義太夫」などの別名も。桂南光師匠が「素人浄瑠璃」で演じている。

五、人形買い       笑福亭 仁嬌(仁鶴門下)
 まさに今月ピッタリの話。五月五日こどもの日は端午の節句。五月人形と鯉のぼりは江戸時代から続くもので、当時の鯉のぼりは一匹の鯉を泳がせて竿の高さを競わせるものだったと言われている。



第497回 田辺寄席 5月17日(日) 昼席 午後1時10分開演
  《いちもん会》

一、 にぎやか寿司   桂 三段(三枝門下)
 三枝師匠の創作落語の中では初期の作品で、昭和五十三年の九月。やがて名作となる「ゴルフ夜明け前」が誕生するのはこの四年後。その後も多くの噺家に今現在も手がけられる創作落語が誕生していく。

二、おかんと私の品定め 桂 三扇(三枝門下)
 元は三枝師匠の「おかんと僕の品定め」という創作落語を女性目線にした新作。落語には男性中心に動く噺が多いだけに、女流噺家の方々が女性目線の視点で描くことも多い。

三、四九七号笑呆亭…『らくだ』から 桂 文太(五代目文枝門下)
 上方で「らくだの葬礼」といった噺を、三代目柳家小さんが東京へ移したとされている。屑屋が酒に酔って強くなり、半ばでサゲることが多いが…文太師匠の「らくだ」は?

中入り

四、大安売り      桂 珍念(文珍門下)
 「大安売り」には「大丸相撲」の裏を行った噺のように、上方で演じられているのとはまた別パターンがある。

五、植木屋娘       桂 枝女太(五代目文枝門下)
 夜店などで売っている植木は、インチキな根作りのものがあったらしい。それをネタに折り込んでサゲに活かされている噺。


 紹介文執筆…吉田 達




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