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第510回 田辺寄席 10月17日(土)昼席午後1時40分開演 
  《新じっくりたっぷりの会―桂枝女太の段》


一、 十徳      桂 ぽんぽ娘(文福門下)
 江戸時代には、大名も小道服にかえて十徳を用いたこともあり、烏帽子・指貫を併せ用いた肖像もある。茶坊主頭[がしら]は十徳・長袴、茶坊主は十徳・着流しが普通であったとされる。

二、四人癖      桂 枝女太(五代目文枝門下)
 言葉の癖を扱った「二人癖」に対し、体の癖を扱った「四人癖」。亡き二代目・桂小南師匠から米朝師匠が稽古をつけていただいて、上方で広まったとされている。

三、五一〇号笑呆亭…龍宮界龍の都
   桂 文太(五代目文枝門下)
 「龍宮界龍都」を作ったのは林家蘭丸。一八〇〇年代に活躍したとされる蘭丸師は、他に「天下一浮かれの屑より」「掛けとり」「月宮殿星の都」などの噺も残した。

中入り

四、福さずけ(小佐田定雄・作)    桂 文華(五代目文枝門下)
 文華さんが小佐田先生の新作を手掛けるのは、「高宮川天狗酒盛」以来。京都の上方落語勉強会「名付け親はあなたです」にて、お客が名付け親になれる新作から誕生した噺だ。

五、ピッカピカの一年生    桂 枝女太(五代目文枝門下)
 まっさらな気持ちに戻れそうな、希望あふれるタイトルの、三枝師匠原作の創作落語。いくつになっても…と高齢化社会への応援噺。



第511回 田辺寄席 10月17日(土)夜席午後6時10分開演 
  《新じっくりたっぷりの会―笑福亭鶴志の段》 


一、 蒟蒻問答     笑福亭 笑助(笑瓶門下)
 蒟蒻は当初、僧家の食文化の一つとして育ったとされ、一般的に広まったのは江戸時代。豆腐の白さと比べられ、「褐腐」とも書き、値段も豆腐の四分の一から五分の一とされていた。

二、 三年酒      笑福亭 鶴志(六代目松鶴門下)
 「三年酒」の舞台となるのが、安治川周辺。堂島川・土佐堀川が合流する下流に位置し、河村瑞賢が開削したとされている。今で言うと、大阪中央卸売市場のあたり。対岸が地下鉄中央線の九条や阿波座付近。

三、五一一号笑呆亭…『抜け蟹』から
         桂 文太(五代目文枝門下)
 関西浪曲界の大看板・梅中軒鶯童の「名画の蟹」。これを「吃又」というエピソードで演じていたものが、「抜け蟹」と通ずるものが。

中入り

四、馬の田楽      笑福亭 達瓶(鶴瓶門下)
 大阪では堺筋が舞台となっているが、東京では「峠を二つ越えてきた」などと、都会とはかけ離れた田舎町を舞台としている。

五、一人酒盛      笑福亭 鶴志(六代目松鶴門下)
 酒の噺で、「試し酒」が絶品との名高い鶴志師匠が今回披露する「一人酒盛」。高座で巧みに酔う姿に、客席も酔っぱらうことは間違いない。



第512回 田辺寄席 10月18日(日)昼席午後1時10分開演 
   《新じっくりたっぷりの会―桂都丸の段》 


一、 つる     桂 とま都(都丸門下)
 元は「絵根問」という噺の最後の箇所。「つる」の噺の前に、他の絵の説明がついていたとされる。四代目桂米團治が独立させて、まとめたとされている。

二、鯛      桂 都丸(都丸一門)
 鯛は姿や味から日本人に魚の王としてもてはやされ、赤みを帯びた姿は祝儀用として欠かせない。大部分は鯛科の魚ではなく、主にマダイやチダイ、クロダイなどのことを指している。

三、五一二号笑呆亭…『瑠璃壺名誉早駆』から
             桂 文太(五代目文枝門下)
 贋作シリーズの代表作のこの噺は、「正本芝居噺」に分類される。他にも「本能寺」などがこの類に入る。

中入り

四、 壺算       桂 米平(米朝門下)
 上方落語を知る方々なら誰もが知っている噺「壺算」。さすがポピュラーなだけに、国民的漫画「ドラえもん」の題材にも使われている。作者である藤子・F不二雄先生が落語好きだったことで、落語を題材にした噺も多かった。

五、質屋蔵       桂 都丸(都丸一門)
 質屋は品物を一定の期間預かって、お金を貸す。だが期間内に納税できなければ、質物は流れるハメに…これがラストのキーポイント。

 紹介文執筆…吉田 達




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